熱処理品

遅れ破壊防止処理

“その部品、水素溜まっていませんか?”

遅れ破壊とは、特に高強度鋼で一定引っ張り応力負荷状態である時間経過後に割れが発生、あるいは破裂する現象です。

遅れ破壊は部品製造中に外部からの水素の侵入が主な原因と考えられています。水素が材料内に侵入するシチュエーションとして考えられるのは主に表面処理工程で、酸性のメッキ浴と金属の化学反応により水素が発生し内部に侵入します。

そこで、表面処理、前処理、後処理で脱水素処理を行うことにより、部品および完成品の遅れ破壊を予防し品質を高めます。具体的には、遅れ破壊防止の角度から表面処理、前処理、後処理方法の最適化を行います。

前処理段階では、特に酸洗を行う場合は、水素が発生しやすいので前処理後にもメッキ前の処理を行うことで水素を拡散しやすくします。メッキでは、メッキ方法の選定はもちろん腐食抑制剤を調節することにより、水素の発生を抑えます。メッキ後の後処理としては、ベーキング処理などで水素をさらに拡散させます。

産業装置・建設業界のサプライチェーンの中で、遅れ破壊の認識は未だ薄く多くの業者もそこまでの管理を行う余裕がないのが現実だと思います。そこで遅れ破壊とその処理方法を多くのお客様にご提案することでお客様の製品の品質向上での貢献を目指しております。

当社は鋳造、加工、仕上げ処理まで行えるものづくり企業として、高品質の部品を安定的に供給いたします。

ベーキング処理例


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